蛇和田滝は、三重滝とも呼ばれ、 三段合わせての滝名

いつもお立ち寄り下さり、

ありがとうございます。

当ブログでは、

主に山歩き等について

書き綴っていますが…、

今日は、かなり以前から

気になっていた滝情報について

少し書いてみようと思います。

ちょっとばかり、お付き合い下さい

今回取り上げるのは、

熊野川支流に懸かる蛇和田滝についてです。

ネット情報等では、

蛇和田滝の別名を柱滝としていたり、

下段を蛇和田滝、

上段を柱滝としていたりしています。

そういう私も、後者の説に従っていました。

しかし、

これは明らかな間違いであるというのが、

今回の結論です。

それは突然の出会いからです。

江戸時代の地誌『紀伊風土記』に、

蛇和田滝についての明快な答えが

示されていました。

「東に望むところ、蛇和田あり、

蛇和田瀧三段となりて落るを似て

又三重瀧ともいふ

三段に通して高さ二十二間許、

岩傍樹木茂り全体を通観しかたし」と。

また、『紀伊国名所図絵』には、

具体的な記述がありませんが、

三重滝と題して、

「見上ぐれば三段となりて落下す。

瀧の右側に一條の径路ありて

趣ことに深きを覚ゆ」と記されています。


以上、どちらも蛇和田滝の紹介文です。

この二誌から読み取れることは、

蛇和田滝の別名が三重滝、

高さ約40メートルの三段滝

ということになります。

遡行記録などでは、

上下二段のように思えますが、

舟行で遠望した江戸時代には

三段の滝として写ったのでしょう。

ちなみに、以前、蛇和田滝に立ち寄った折、

真新しい滝名の看板が立てられていました。

この滝を良く知る地元の方が、

「この滝が蛇和田の滝ですよ!!」と、

わざわざ示そうとしたのではないでしょうか。

あらためて整理すると、

蛇和田滝は、三重滝とも呼ばれ、

三段合わせての滝名で、

高さ約40メートルの滝ということになります。


そうすると、

あまり良い表現とは言えませんが、

「火のない所に煙は立たぬ」

ということわざがあるように、

柱滝は、いったい何処!!?

ここに新たな疑問がでてきます。

もちろん蛇和田滝の別名が、

柱滝というのも、

否定することが出来ませんが…。

ちなみに、蛇和田滝を懸ける

蛇ノ和谷の南隣の谷が、柱谷です。

これは何を意味し、何かの偶然なのか? 

もしや、ここ柱谷に懸かる滝が柱滝!?。

もちろん、現地確認が出来ていませんから、

これは机上による推測であり、

今後の調査研究にゆだねる

ことにしたいと思います。