【稲荷神社と観音滝】
1937(昭和12)年発行の
『上湯川郷土誌』(上湯川小学校編)に、
滝についての記述があります。
・「引滝 八重佐川の上流にある滝で、後述の
引牛の伝説にからむ滝である。高さは約三丈余」
・「猫又滝 大井谷奥にあり 蓋をたたへた様な
深淵の両側には樹木が茂り
昼でもおそろしいやうな滝である」
・「牛鬼滝 果無川にある滝で、
高さが約七丈ある」
・「入谷 入谷奥の高所から流れ出ている谷で、
おさよ滝がある」
・「観音滝 峯地谷にあり、此滝の近くに
稲荷神社鎮座まします」
等々。
ちなみに、観音滝については、稲荷神社の項に、
「峯地中垣内の先祖修験者が祀りはじむと
いへども年代不詳なり。
遠近の信仰あつく、奉納幟の紅白は、
観音滝の飛沫と相映じ、古木鬱蒼として、
荘厳、崇敬の念、自づとわくをおぼゆ」
という記述も…。
十津川村の観光地図等には、
上湯川周辺の滝について、
ほとんど情報がありません。
しかし、『上湯川郷土誌』には、
数ヶ所、滝名が掲載されています。
もちろん、単なる滝の説明文だけでは、
滝の所在、あるいは位置を確定することができません。
そのため、現地での聞き込みが
所在・位置特定の重要な
手がかりです。
そこで、"見残し滝"に続き、
寺垣内のT氏をはじめ、地元住民からの情報を
もとに、
"観音滝"・"不動滝"・"おさよ滝"を探索してきました。
夏の暑さは峠を越え、
めっきり秋らしくなりましたが、
『上湯川郷土誌』の滝探索は、
まだまだ、始まったばかり…です。
他に、ご存じの方がおりましたら、
メッセージ等、お願いします。
この下の入谷集落に入る道路地図(国土地理院)が間違っています。
実際の道路は、入谷の左岸にあります。
左岸から右岸に渡る手前に滝が懸かっています。
【菅原神社】
【稲荷神社と観音滝】
【観音滝】
【不動滝】
【おさよ滝】
