高野山古道、ひうら坂から黒河道へ

「玉川峡を守る会」のメンバーと

”ひうら坂から黒河道”

の古道を歩いてきました。

つごいの森をスタートし、

黒河林道からひうら坂を登り、

黒川峠・雪池山・黒河道を周回しました。

ひうら坂は、以前から気になっていた

高野山古道のひとつです。


橋本市橋本市教育委員会」発行の

"高野参詣道、黒河道を歩く"のパンフレットには、

粉継峠(世界文化遺産)コースと黒河谷コースの

連絡道として、ひうら坂が描かれています。

しかし、残念ながら、

ひうら坂には通行不能四文字が…。

今回の主たる目的は、その通行不能の道、

ひうら坂の探索です。


つごいの森をスタートし、

仏谷沿いの黒河林道へ。

寒くなく暑くもない、

最高の歩き日和と言ったところだろうか…。

しばらくして、左手に垣内大師で呼ばれる

弘法大師石像が…。

台座には「右 加うや、左 まに」の道標文字が…。

大師像は、平の集落近くにあったものを、

現在の位置に移してきたと言われています。

指し方向が逆です。

"ひうら坂"入口近くに置かれていたのだろうか?。


また対岸には、旧街道の名残りの

阿弥陀堂・愛染寺跡の石積みが

残されています。

天保年間の黒河村には、

家屋が12軒、存在していたと

されています(紀伊風土記)。


紀伊風土記』"黒河村"の項には、

「久保村の巽十二町余にして黒河の

小名佛谷いふに至る。

佛谷より、南五町許にして木村に至る

村の巽五町に小名平村とふあり…」

と記されており、

平集落は、黒河村の"字"として

存在していたようです。

すぐに林道終点で、

左が平集落跡を経て黒河峠に登る

黒河谷コース、

ここでは、右手のひうら坂の

古道に入ります。

といっても、道らしきものはなく、

むりやり、楊柳谷へ。

しばらく、苔のきれいな谷登りです。

30メートルほどで、右上の山腹へ、

谷から離れると、

ようやく踏み跡らしき道が現れ…。

あとは、山腹を縫いながら、伐採地を抜け、

いっきに登って黒川峠へ。

右へ、すぐのところが雪池山(銅嶽)山頂です。

少し遅めの昼食のち、

鉄塔展望地を経て黒河道を下山しました。

 

今年の桜は、1週間ほど早い?のではと、

言われていますが、今日は、その春の

先取りといったところだろうか。

気持ちの良い古道歩きを満喫しました。

"通行不能"とされる「ひうら坂」

探索でしたが、さほど心配する必要もなく、

完全制覇できました。

と言っても、今後、歩かれる方は、

楊柳谷入口の取り付き付近が不明瞭なので

注意が必要です。

もちろん、各自、自己責任でお願いします。

 

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GPS軌跡】

ヤマップへ

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橋本市橋本市教育委員会

発行の"高野参詣道、黒河道を歩く"

のパンフレットより

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【つごいの森】

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f:id:hikojima:20200312110347j:plain【仏谷】

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【垣内大師像】

台座正面には「右 加うや、左 まに」と刻まれています。

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【黒河林道】

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【楊柳谷の道】

ひうら坂入口

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【雪池山山頂の道標】

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【コーヒーをいただきながら…】

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【雪池山山頂の松】

f:id:hikojima:20200312141812j:plain【エビフライ】

リスが作る「森のエビフライ」

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【高野豆腐製造所跡】

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【鉄塔展望地から和泉山脈を望む】

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【黒河道】

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【くどやま森の童話館】

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【久保田和の石仏】

「右かうや 左まにん道」と刻まれています。

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【梅が満開】

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【コースタイム】
つごいの森(10:30)-(11:18)垣内大師像(11:20)-(11:25)ヒウラ坂分岐-(13:30)黒川峠-(13:35)雪池山(14:25)-(14:45)雪池峠-(15:05)高野豆腐製造所跡-(15:35)鉄塔広場(15:45)-(16:15)法師田和[くどやま森の童話館](16:20)-(16:45)つごいの森