葛城28宿「向い多和」「鏡の宿」、九重越えへ

葛城修験二十八宿、経塚めぐりのパート3。

文蔵の滝から堀越観音・蔵王峠を経て

南葛城山・御所台の森まで縦走、嵯峨の滝へ。

今日の目的は、

葛城二十八宿の13番経塚「向い多和」と

14番経塚「鏡の宿」を訪ねることです。

そして、もうひとつの目的は、

河内長野市加賀田から高野口町九重に

越える九重越えの古道探索です。


まずは文蔵の滝に立ち寄ったのち、

四郷の里・東谷から堀越へ。

この付近は串柿の里として

良く知られていますが、

春の訪れを告げる梅の花が満開でした。

山里の風景を存分に楽しむには、

歩くのに限りますね。

堀越癪観音に立ち寄ったのち、

小ピークの第13番経塚「向い多和」へ。


その後、蔵王峠・蔵王権現社を経て、

やや不明瞭な稜線道を登り

南葛城山から第14番経塚の「鏡の宿」へ。

「鏡の宿」については、

紀伊風土記』に

葛城山峯九重村に接す。

伝へいふ楠公遠見して鏡を埋めたる地なり、

故に鏡の宿とも、…(略)山伏の行所なり」と

記されています。

 
次の目的地は、なおも東へ、

石谷の支流、森の谷の源頭に

位置する御所台の森です。

近くに立派な祠と、

碑伝も置かれていたが、

詳細は不明です。

なお森の谷・醤油谷付近は、

かつて高野豆腐の製造が盛んに

行われていたところです。

現在は、杉の木に覆われ、

当時の面影等は、まったく感じられません。

九重越えの古道は、このあたりから、

かつて高札場が設けられていた

札の辻経由で九重に下ったのでは

ないかとされています。

国土地理院の地形図にある破線道を

いっきに下って、九重の集落へ。

一部、谷の崩落はあったものの、

この時期(冬枯れ時期)ということも幸いし、

久しぶりのヤブ漕ぎの

古道探索を楽しみました。

【コースタイム】
文蔵の滝駐車場(9:00)-(9:10)文蔵の滝-文蔵の滝駐車場(9:15)-(10:00)堀越観音(10:10)-(10:40)向い多和-(11:00)蔵王峠-(11:10)蔵王権現社-(12:50)南葛城山[昼食](13:20)-(13:25)一本杉-(14:15)御所台の森(14:20)-(15:05)札の辻-(15:45)九重-(16:00)嵯峨の滝

 

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GPS軌跡】

f:id:hikojima:20210305200740j:plain【文蔵の滝入口】

入口に注連縄が張られ、その奥の洞窟の中に滝が落ちています

f:id:hikojima:20210305200751j:plain【文蔵の滝】

以前に撮影した滝風景です

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【四郷の里風景】

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f:id:hikojima:20210305200759j:plain【堀越癪観音】

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【向い多和】

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蔵王権現社の役ノ行者像】

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南葛城山山頂】

f:id:hikojima:20210305200813j:plain【鏡の宿】

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【御所台の森の小祠】

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【札の辻付近】

かつて高札場が設けられていた

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【九重】

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【嵯峨の滝】

信太神社のすぐ近く、落差約6mの滝。

嵯峨天皇がここで休憩したとの

言い伝えがあり、

それが名の由来とされています。

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【信太神社の大楠】

信太神社の道路脇に立つクスの老樹。

県の天然記念物に指定されています。

樹高目測はおよそ25m、

本幹周囲は7m。

本幹の根もとにはクロガネモチが…。

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