旧龍神街道 上湯温泉から捻山峠、七ツ森へ

前々から気になっていた、

上湯温泉から捻山峠、七ツ森に至る

中峯越えを歩いてきました。

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中峯(なかむね)越えは、

龍神村十津川村蕨尾を結ぶ

龍神街道の一部で、

十津川村真砂瀬から和歌山県との

県境に至る、かつての物資輸送の道です。

中峯の中ほどには、小学校跡もあり、

かつての通学路、

また郵便道としても利用された古道です。

 

十津川温泉郷の上湯温泉から舗装林道を

いっきに登っていきます。

 

『十津川郷村誌』の重里村村誌には

「出谷村ニ入テ 七森八峰トナリ、

岡陵起伏シテ 紀伊龍神山ニ連続ス、

-(中略)-

其出来尾ヨリ攀ヅルハ 出谷村 

及温泉ニ行ク、

最モ険ニシテ近シ、程十五町、

其捻山峠ヲ越スモノハ較々易ニシテ遠シ」

と蕨尾から上湯温泉に至る

ルートが記されています。

 

また、出谷村村誌には、

中峯道について

平谷道ニ属ス、本村ノ東方

重里村境ヨリ中峯ニ沿フテ 

西方上湯川村堺二至ル、長サ三十町、

幅四尺、道敷八尺」

とも記されています。


現在、下出谷までの古道は、

舗装林道に取って代わっています。

下出谷は、果無山脈の稜線を仰ぎ見る、

まさに天空の里。

一軒家に住む老夫婦に、龍神街道のこと、

谷や峠のこと、いろいろと伺いましたョ。

一軒家の少し手前から古道が延びており、

捻山峠に向かいます。

やがて捻山峠分岐に出て、

右へすぐの捻山峠へ。

ここには日限地蔵尊が祀られています。

 

分岐に戻って、山腹道を西へ、

山腹道の中峯越えを進みます。

七ツ森は、

付近に七つの森があることに由来すると

云われています。

(松柱に住む老夫婦に教えて頂きました)

 

中峯越えは、かつてリヤカー・バイク等も

行き交った道とされていますが、

現在では、倒木も目立ちます。

しかし、道幅は広く、

歩く分には十分過ぎる道です。

やがて見覚えのある出谷小学校跡を通過、

七ツ森へ。

七ツ森分岐で、旧龍神街道を離れ、迫野に下って、

上湯温泉に戻りました。

 

古道はいつ歩いても、何とも云われない、

もの寂しさのようなものを

感じてしまいますが、

当時賑わったであろう

面影を思い浮かべながら歩いて見るのも

楽しいものです。

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[一軒家の手前を左へ、古道に入る]

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下出谷の古道入口

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捻山峠分岐

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捻山峠

[捻山峠の日限地蔵尊]

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[この道標板は、平成16年12月に建てたもののようです]

字が消えかけていたので、

絵取ってみました。

こののち、旧龍神街道沿いに何本か見かけました。

こういうのって、ありがたいですね!!

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出谷小学校跡

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すき間から丸尾山を望む

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七ツ森(まっすぐが丸尾山・龍神方面)

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[コースタイム]
上湯川温泉9:10-9:55下出谷10:35-11:15捻山峠11:20-12:20出谷小学校跡12:45-13:10七ツ森-13:35迫野13:40-14:10県道-15:20上湯川温泉