夏は、やはり「滝」が良いですね。
「滝ヤ」という呼び名があります。
山ヤでもなければ、沢ヤでもなく、
いわゆる「滝マニア」といったもの
でしょうか。
私も、この「滝ヤ」として、
関西の主立った滝巡りに、
はまっていた時期がありました。
そんな折、何気なしに立ち寄った南紀、
湯谷の布引の滝に感動しました。
布を引いたような滝…ということで、
全国には、布引の滝と呼ばれる
滝が数多く存在していますが…。
滝壺がなく、滝の真下にまで近寄れるため、
大迫力と言うか…。まさに感動です。
今回、あらためて再訪しました。
鮒田村の項に、湯谷について、
次のような記述があります。
「村の乾にあり。渓流の源は高岡村浅里郷の浅里村の界の山より出て大野川に落ち合ふ。谷の中に弁慶の産湯といふあり。因りて湯の谷といふ。渓流大巌の間に奔注して歩々賞すへし。渓間、行(ぎょうの)滝・矢筈滝・布引滝なと皆賞すへし」…と。その上で、各滝についても記述があるため、以下に記載しておきます。短い谷ながら、一見の価値があります。
○清浄滝
湯谷の中村より10町余にあり、高さ10間許。滝壺深し。銚子口(ちょうしぐち)の淵といふ。密樹鬱茂して見えかたし。
○矢筈滝
湯谷の中にあり。懸かり落ちる高さは20間許。水少きを恨みとす。
○行(おこない)滝
湯谷の枝谷にあり、高さ15間、幅2間許。水多し。
○布引滝
湯谷に入る事19町許にあり。懸かり落ちる高さは50間、幅は4間許。山は草山で大木はなし。その地の幅は1町許なり。□で削ったような大岩がある。滝其巌上に懸かる実に壮観なり。入鹿荘の三井良の滝に少し省れとも、眺望の地広く幽谷にあらすしてこの壮観あること他に類稀なり。
[湯の谷コース図]
[清浄滝落ち口]
[湯の谷遊歩道]
[きれいなナメ滝]
[行滝]
[裏見の滝への道]
[裏見の滝]
[布引の滝を見上げる]
【コースタイム】
湯の谷入口8:45-8:55銚子滝-9:00ナメ滝9:20-9:23行滝9:30-9:33裏見の滝9:40-9:45道分岐-9:53布引の滝10:45-11:20湯の谷入口