すさみの海と志原の海に"ほっこり"

南紀熊野ジオパークの「フェニックス褶曲」と

「志原の千畳敷」を散策、

"海のほっこり"を満喫しました。

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2日ほど前の天気予報では、

降水確率80パーセント越え。

…その後、徐々に天気は回復へ…?。

いつも間にか、晴れ予報に…!!。

2日前には、

この状態を誰も予想しなかったでしょう?。


ということで、今日は、"山"ではなく、

"海"が主役の南紀熊野ジオパーク

ジオサイト「フェニックス褶曲」を見に

行ってきました。

Fさんからの紹介でN氏に道案内をして

頂きました。


踏み跡を伝い、岩場をいっきに下って…、

大岩をへつって…海岸へ。

天気予報にヤキモキしながらも、結果的には、

青い空と青い海に感謝!!。

そして、以前から見たいと思っていた

「フェニックス褶曲」との初対面が

ようやく実現しました。

地層が曲線を描いて…、上下、逆さま…、

言葉ではどう表現すれば良いのだろうか。

…が、自然の力、地球のパワーからの

岩の造形に圧倒されました。

写真なり、言葉では、到底、この大迫力を

伝えることが出来ません。

ぜひ、行って見てください。

(※入り口が分かりにくく、

危険箇所もあるため、

ガイド等を利用してください)

岩テラスから「フェニックス褶曲」を

眺めながらの昼食、

そして「サンマ」「めはり」「早ナレ」寿司に

舌鼓、まさに「海のほっこり」を堪能しました。

その後場所を移動し、白浜町日置の志原海岸へ。

たまには、海も良いですね!!

  

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[炭窯跡]

この踏み跡を伝って、海岸へ

f:id:hikojima:20190522205440j:plain[海岸が見えてきます]

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[岩場を下って…]

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[岩を巻き込んで…]

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[フェニックス褶曲と対面]

パンフレットには、
「深い海にたまった砂や泥が陸地に押しつけられたできたという岩石」とあります。

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[中から太平洋の海を望む]
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[昨夜からの大雨で、壮大な滝に!!]

海外映画から飛び出た"1ワンシーン"を見るような…。
日本とは思えないような風景が広がっていました

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[場所を志原海岸に移動]

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[志原の千畳敷から岩石の花へ]

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[岩石の花]

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[洞窟から志原海岸の海を望む]

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西熊野街道、山崎から中平茶屋跡へ。

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昨日は松平参詣道を歩き、十津川温泉で泊、

今日は、山崎から小森に向かう西熊野街道

歩いてきました…と、

書きたいところですが…。


さて、漢学者藤沢南岳が明治19年に

十津川村を旅したときの紀行文「探奇小録」

に、西熊野街道のことが記されています。


「嶺ヲ超ヘ野尻ヲ過ギ

山崎ニ至ル。

是ニ於テ渓ト別レ

中原嶺ヲ過ギ

小森ニ至ル。

村口ノ茶店ニ憩フ。

軒ニアタルノ峯竣峭、

其ノ名ヲ問フ。
曰ク「行者岳ニシテ

一郷ノ中央タリ」ト。
又行クコト数丁、

崖上ニ招魂社アリ、
郷人ノ王事ニ死セル

者ヲ祭ルナリ」

 

そこで、かつて藤沢南岳が旅したとされる道を

辿ってみることに!!。

山崎大橋バス停をあとに西熊野街道入口へ。

しばらくして雨がポツリポツリ…。

何とも嫌な予感!!!…です。

山崎集落の外れ、三神社の左横手から古道へ。

実は、ここでルートミス。

本来の古道入口は、集落の外れ、

すぐ左手にありました。

古道に入ってからは、ほぼ一本道。

小さな山抜け・倒木はあったものの、

問題なく、山襞を縫ように進みます。

しかし雨足が強くなったり、弱まったり…。

やがて、大きく展望が開けると、

中平茶屋跡に到着。

少し早めの昼食ののち、

小森方面に向かいます。


中原の吊橋には、通行禁止の立札。

しばらくして

吊橋から50メートルほど進んだところだろうか…、

大きな山抜けと遭遇。

他の道を探してみましたが、これ以上の

前進は無理と判断、

往路を山崎まで引き返しました。

 

十津川村村図」に、

"西熊野街道"の緑線が引かれ、

また、他の古道関係資料等にも

目を通していた限り、

さほど苦労することなく通行できるだろう

と思っていたのですが…。


しかし、帰路、

立ち寄った喫茶店の店主から

別の道を教えていただきました。

中原橋の手前から一旦、谷に下ったのち、

中原の集落跡を抜けて小森方面に向かう

道があるとのことです。

まぁ-、今回は、雨という影響もあり、

リベンジの機会をつくりたいと思います。

[西熊野街道GPS軌跡]

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[明治期の西熊野街道]

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[山崎大橋近く]



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[佐古高英・志津夫妻の功徳碑]

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[山崎大橋を望む]

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[三神社への道]

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[三神社]

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[三神社近くの古道]

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[ながさこ]

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[茶屋跡から池穴を望む]

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[中原に向かう]

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[中原橋の吊り橋]

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松平参詣道を経て玉置神社・コリカキ谷へ

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玉置神社の松平参詣道を歩いてきました。

本コースは『近畿自然歩道』の

「玉置山 神代杉を訪ねるみち」にも

選定されています…。 

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玉置(たまい)川集落は、

"玉置神社一の鳥居"の内側、

神域内に位置し、かつて宿坊もあったようです。

また『十津川郷村誌』玉置川村誌の冒頭文に


「此地ハ寛政五年玉置社

僧大信ノ開発セシ

地ニテ、玉置社付属ナリシヲ 

明治十年ヨリ本村ニ属ス」


とあり、かつて玉置川村が、玉置神社の

特別の地であったことも伺かがい知ることが

出来ます。更に、


「本村ヨリ登路二条アリ、

一ハ本村ヨリ登ル山路、

里程一里、一ハ本村ヨリ 

字松平ヲ経テ登ル」


とあり、松平参詣道について掲載されています。

 

という訳で、『玉川峡を守る会』のM氏・I氏、

そして、Kさんと誘い合って

一泊二日の十津川村の古道歩き

を計画しました。

一日目は、車で十津川村折立から本宮辻経由で

玉置川小学校跡へ、

松平参詣道の探索スタートです。

コースについては『奥熊野かづら工房』の

原秀雄氏に助言して頂きました。


松平参詣道の入口は、集落の東、

「近畿自然歩道」の道標が目印です。

まずは「玉置川の滝」の左岸を大きく

巻き上がって松平谷へ。

10メートル前後の滝が次から次へと現れます…。

小さな倒木等があるものの、木々の間からの

木漏れ日、谷からの涼風に癒されながら…。


そして長い間の道普請という痕跡が

あちらこちらに…、

何事にも代えがたい魅力を感じます。

 

伐採地を通り抜けると、谷から離れ、尾根道を

いっきに登って玉置神社、勧業山記念碑経由で

玉置山へ。

帰りは、玉置神社経由

奥駆道を本宮辻に下って、コリカキ谷を

経て玉置川集落に戻ってきました。

 

今回、松平集落・僧侶の墓等も探索してみたいと

思っていたのですが…、

残念ながら、時間切れで、

割愛しました。

また本宮辻から玉置川集落に直接下るルートに

ついても気になってしまいました。

国土地理院の『2万5千分の1図』の松平参詣道が、

なぜか、今回歩いたGPS軌跡と大幅に違っています??

またまた、宿題を作ってしまうことに!!(笑)…。

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[GPS軌跡]

f:id:hikojima:20190515153611j:plain[『山と高原地図

「玉置山・瀞八丁」

1989年版(昭文社)より]

なぜか、松平参詣道のルートが、

当時と現在が変わっています!!????。

松平集落跡付近から、

直接、玉置神社に登る道があるようです。

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[玉置川小学校跡]

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[小学校より玉置川を望む]

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[松平谷入口近く]

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[玉置川の滝]

三段の滝です

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[盤座]

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[松平参詣道入口]

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[近畿自然歩道(松平参詣道)]

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きれいに石組みされています

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[次から次へ…と滝が現れる]

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[伐採地を抜けて…]

f:id:hikojima:20190515153835j:plain[岩間に咲き、ヒメレンゲ]

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[いっきに登って林道へ]

すぐ上で林道に出る。

林道を左にとって、

しばらくして、右上の鉄の階段を登る

右上のあたりが松平集落跡?

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[鉄の階段を登る]

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[玉置神社 本殿]

シャクナゲが満開!!!!!

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[白の藤の花も満開]

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[勧業山記念碑]

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[玉置山山頂のシャクナゲ]

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[神代杉]

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[玉置神社から本宮辻に向かう]

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[犬吠檜]

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[本宮辻(玉置辻)]

f:id:hikojima:20190520085429j:plain[本宮辻から宝冠の森方面を望む]

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[コリカキ谷林道分岐]

林道のガードを抜けて、すぐの山腹道を下る

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[コリカキ谷]

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--おまけ--

【亀岩白竜】

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【玉置龍神水】

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【コースタイム】
9:50玉置川小学校跡10:10-10:20玉置川の滝10:25-松平参詣道入口10:30-11:40伐採地-12:30林道-12:35鉄ハシゴ入口-13:00玉置神社13:30-13:45勧業山記念碑-14:05玉置山14:10-14:25玉置神社14:30-15:00本宮辻-15:20コリカキ谷への古道入口-16:20玉置川小学校跡

 

 

 

布引の滝から稲妻坂を経て摩耶山へ

ここ最近、十津川村龍神…と、

登山者と出会うことの少ない、道なき道?の

山歩きが続いていましたが、

今日は、大阪在住、Yさんお墨付きの

「自由参加ハイキング」のメンバーでの

"六甲・摩耶山ハイキング"です。

いっきに国道を思わせる山歩きを満喫しました。

(参加者は14名)

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新神戸駅よりスタート。

渋滞中の急坂をいっきに登って、登山者で

賑わう布引の滝へ。

新緑まぶしい最高の季節、と言いたいところ

でしたが、5月らしからぬ暑さには、

参加メンバーも、少しバテ気味…。

30数年ほど前に歩いたコースながら、

布引の滝以外、全く記憶が残っていません。

桜茶屋から稲妻坂を経て、摩耶山山頂へ。

いかにも身軽そうな服装の老夫婦が、

パンフレットらしき地図を指さしながら、

何やらブツブツ、"道標がない"ということを

訴えているようです。

しかしながら、ここには分岐がないので、

おそらく、先ほど私たちが登ってきたところの

分岐のことを言っているようですが、

それにしても、パンフレットに掲載された

"道標"を目標にしながらの"山歩き"とは!!…。

一般の山では、あり得ないことが、

ここで通用しているようです。


摩耶山山頂では、

多くの登山者で賑わってました。

もちろん、ここの"山のてっぺん"の良さは、

何と言っても、展望台からの眺望に

他ならないでしょう。

展望台からの眺めは最高でした!!。

思いきり、眺望を楽しんだ後、

昭和51年に焼失したとされる旧天上寺跡

経由で青谷道へ。

寺跡の規模、そして、この位置・標高、

延々と続く参道、かつての信仰心には、

まったく驚かされます。


六甲の山には、面白くてオススメの山が多い

と言うのは、分かっていても、

なかなか歩く機会がありません。

今回の六甲は、おそらく10年ぶりだろうか。

またの機会に違ったルートと季節で、

また歩いてみたいですね…。

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[布引の滝]

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[GPS軌跡]

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[布引の滝に向かう急坂道]

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[布引の滝が見えてきました]

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[布引の滝]

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[展望台から神戸市街を望む]

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[布引ダム貯水池]

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[アオダモの花]

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[摩耶山山頂からの眺望]

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[摩耶山山頂]

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[山頂からの眺望]

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[摩耶山三等三角点]

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[天上寺跡の参道を下る]

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【コースタイム】

9:30新神戸駅9:35-10:00布引の滝10:05-10:10みはらし展望台-10:25布引ダム貯水池-10:50桜茶屋-11:20稲妻坂分岐-11:55学校林道分岐-13:10摩耶山14:00-14:30天上寺跡-15:18行者堂跡地分岐-15:40青谷道入口15:50-16:30阪急岩屋駅

 

シャクナゲの花を求めて"玉置山"へ

シャクナゲの花を求めて

"玉置神社から玉置山"を周回しました。

[玉置山周回のGPS軌跡] 

f:id:hikojima:20190507174838j:plain[玉置山山頂のシャクナゲ

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今年は、まだ少し行くのが

早かったようです。

咲き始めたばかりでした??

 

…と、いうことで、

まずは、展望台からの日の出から…

[玉置山展望台からの日の出]  

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その後、場所を移動し、

東中の宮の滝・七人塚も周回。

七人塚は、昔、東中に移り住んできた

乱暴者の弓の名人一家が、

葬られたという塚という。

"十津川郷の昔話"に詳しいので、

そちらを参考にして下さい。


折角なので、上葛川の"兵太郎桜"へ。

"今年の見ごろは4月13日頃…"

樹齢は150年ほどとも伺いました。

青い空と桜のコントラストは、

さぞ、きれいだろう!!…と、

想像しながら…帰路につきました。

 

来年は、花の咲く頃に来てみたいですね。

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[玉置神社参道] 

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[玉置神社] 

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[玉置山山頂] 

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[玉置山山頂から駐車場に向かう

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[十津川村採訪録より] 

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[東中・宮の滝] 

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[若一王子社] 

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[宮の滝] 

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[七人塚] 

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[岩茸ぐら] 

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[新緑の兵太郎桜] 

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十津川小井の親の谷の銚子滝・北又の滝へ

水が恋しき季節です。

戎方滝(雌滝・雄滝)に行った後、親の谷の

銚子滝(アメドマリの滝)と北又の滝

を巡ってきました。

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銚子滝については、『十津川郷村誌』の

「小井村村誌」に、

「本村ノ北方、

川ノ上流ニアリテ地方頗ル

著名ノ滝ナリ、

亀甲岩・矢筈石・割嶋等ノ

怪岩奇岩水中ニ狼籍シ、

(中略) 落流ノ高サ凡一丈許、

其ノ形銚子ノロヨリ

水ヲ注クニ彷彿タリ、

蓋シ滝ニ名アル所以ナリ、

其日鮎魚ノ此滝

ニ来ルヤ容易ニ飛超スル

能ハス、

沓至滝下ニ群集セリ、

時ニ里人等釣リ

或ハサデヲ以テ之ヲ漁トル、(略)」

…と記述されています。

現在、銚子滝は一般的にアメドマリの滝と

呼ばれています。

 

さて、ここで突然ながら…、

以前から気になっていた『十津川郷村誌』

記述の親の谷の6つの支流の位置を

推論してみたいという衝動に!!…。

 

『十津川郷村誌』には、以下の6つの谷が

記載されています。


「南面ハ御矢ノ谷ノ耕田ヲ

控へ本村ニ連ナル、

而シテ山ノ南面ヨリ出ル

渓水数条アリ、

人生化谷・小屋ノ谷・

北又谷・日浦谷・白木谷・

峯谷ノ六流ヲ合セテ、

御矢ノ谷ト称ス…」

 

そこで、まず、第一の手がかりになるのが

『地積図』と『土地台帳』です。


そして『土地台帳』に示された谷名の"字"を

『地積図』と2万5千分の一地形図に、

それぞれトレース。

しかし、この『地積図』というのが、

なかなかのくせ者で、

何せ、現在の地形図とは違い、この上なく

デフォルメが著しい…?。

ようやく、トレースできたものの、

この状態は、あくまでも私の推論の域を出ません。

当然ながら、私がトレースした谷図と実際の谷名が

一致しないと…意味はありません。

これには、さすがにハードルが高いだろうと

思っていたところ…。

 

銚子滝(アメドマリの滝)と北又の滝を巡っての帰路、

運良く出会った村のおじさんから、

親の谷の遊歩道のこと、滝等々について、

貴重な話を伺うことができました。

当然ながら、私の推論した谷図が正しいことも

確認できました。

以前から気になっていたことが、

今日、いっきに解決です。

※小屋ノ谷のみ、確認できず

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[十津川村小井の地積図]

『土地台帳』に示された谷名をトレース、

かなりデフォルメされてはいますが、何とか

谷図らしく…

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[親の谷の谷図]

こちらは、字の谷名をもとに、谷図を作ってみました。

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[親之谷橋から移された不動明王像]

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[ユゴウ淵]

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[銚子滝(アメドマリの滝)]

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[北又の滝]

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[大将軍神社]f:id:hikojima:20190507154056j:plain

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十津川郷の昔話、親の谷の戎方滝(雌滝・雄滝)へ。

5月、新緑がきれいな季節になってきました。

『十津川郷昔話』に掲載の

「男滝の龍」

舞台とされる、十津川村小井の

「戎方滝雌滝・雄滝」に行ってきました。

「戎方滝雌滝・雄滝」は、

一般に、親の谷雌滝・雄滝と呼ばれています。

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"昔むかし、十津川郷小井集落では、大雨が

降り続いていました。

やがて池穴村と小井村を結んでいた親の谷に

架かる橋が流されてしまいました。

村の衆たちは、橋を新しく架け直そうとして

いたとき、

男滝さんの主という(龍)が橋を架けるのを

手伝ってくれた"

という、ありがたい話です。

 

男滝は親の谷に懸かる滝で、谷名を冠せずに、

地元では、単に「オタキ」と呼んでいるようです。

親の谷には、

「オタキ」以外にも、多くの滝が懸かっています。

話の詳細は「十津川郷昔話」を参考にしてください。

 

ちなみに、

この親の谷の「オタキ」について、

『十津川郷村誌』の「小井村村誌」には、

戎方滝という名で紹介されています。


"御矢ノ谷ノ下流ニシテ雌雄ノ両瀑アリ、

其雄瀑ノ高サ凡五丈四尺、幅八尺、

落水怒リ吼へ沫ヲ飛ハシ 

中段ニ漂ヒテ渦淵ヲナス、

深サ凡一丈、而シテ又下段ニ落ツ、

淵水概ネ上ニ均シ、

其雌瀑ハ高サ凡四丈八尺、幅五尺、

深サ八尺ニシテ懸瀑ノ形様

恰モ白布ヲ引カ如シ、

眺望共ニ頗ル佳ナリ"

と。

さて、それでは、親の谷の戎方滝に

向けてスタート。

親之谷橋横手の林道崩れを進み、

河原(親の谷)へ。

大岩を乗り越えると、

二条の10メートル滝に突き当たります。

左岸のガレ場を登って「戎方滝雌滝」へ。

『十津川郷村誌』に、

高さ凡四丈八尺(約15メートル)とあります。

再び左岸を巻き上がって、

中ほどに滝壺を持つ

二段滝の「戎方滝(雄滝)」へ。

こちらの滝の高さは、

凡五丈四尺(約16.3メートル)。

途中、腐りかけた鉄ハシゴと鎖を利用しました。

地元の方の話では、

近くに祠も祀られていたようです

(谷入口の小祠とは別。

現在はなくなっています)。

 

また昭和30年頃には、旧国道の親之谷橋から

谷沿いに観光用の遊歩道が整備されていた

とのことです。

鉄ハシゴと鎖は、その頃の残骸のようです。


『十津川郷村誌』の記述された

明治18年頃の親の谷の戎方滝は、

眺望も良く、雄滝についての

「落水怒リ吼へ沫ヲ飛ハシ、

中段ニ漂ヒテ渦淵ヲナス」は、

見事に滝を表現していると思います。

私が訪ねた時には、

まさに「沫ヲ飛ハシ」の大迫力、

高さ、幅共に、かつての様相が思い浮かぶようです。

(谷入口の小祠の不動明王は、

現在、上部の林道脇に移されています)

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[滝位置]

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[親の谷入口]

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[二条の滝]

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[古い鉄ハシゴを登る]

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[戎方滝(雌滝)]

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[戎方滝(雄滝)]
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